みなさんは「高島トレイル」ってご存知ですが?正式名称は「中央分水嶺 高島トレイル」
日本海側と太平洋側のふたつの水系の境界線である中央分水嶺。
その上にある高島トレイルは太平洋側には琵琶湖、日本海側には敦賀湾や若狭湾を望むことができる。
さらに日本列島のほぼ中央部にあるため、変化に富んだ気候や動植物を確認できるとても貴重な場所とのこと。
僕も名古屋に来てから存在を知ったのですが、距離にして80キロ、4~5日間かかるということとと、必要以上に整備されていなくて、トレイルが不明瞭、など高いハードルに二の足を踏みつつも、いつかは行ってみたいと思っていました。
しかし、行きたいと思った時に行かないと後悔すると思ったので、仕事の都合をつけて何とか連休をとることに成功。
早速公式MAPを取り寄せ、装備をそろえ、食事メニューを考え、その合間(?!)に仕事をし、この日がやってきました。
高島トレイル 1日目 5月29日
名古屋の自宅を6時にでて、地下鉄、JR東海道本線、北陸本線、湖西線と乗り継ぎ9:50マキノ駅に到着。

ここからさらに登山口のある国境(くにざかい)スキー場まではコミュニティバスで20分ほど。

こじんまりとしたバスは貸切。
畑や住宅地の中を走る車窓からは日本一の湖、琵琶湖が見える。
以前住んでいた群馬県や、よく行く長野県で湖といえば山の中にあり、ひんやりと涼しく、木陰を映した湖面も緑色の避暑地というイメージ。
しかし今日は陽射しが強いからなのか水面も青々としており、何しろ向こう岸が遠い。
今まで目にした湖とはかけ離れた大きさで、まるで海。
また湖畔の周りも避暑地という雰囲気はなく、普通の住宅が立ち並ぶ街並みで、まるで太平洋沿いの漁師町のよう、バスが西伊豆の海辺の町を通っているような感覚になる。
更に郊外に出てしばらく山道を進み、
10:30「国境」のバス停に到着。

スキー場のほうに少し向かうと「高島トレイル」の案内地図と
高島トレイルの標識がある。いよいよこれから高島トレイル向かうと思うとワクワクしてきた。

ここには乗鞍岳登山口とありますが、更に車道を登ってから、
右に入り、スキー場のゲレンデ内を歩く。
それにしても今日は暑い。セミの鳴き声がスキー場に響いている。

どっちに向かうの!?
まずはゲレンデを歩くが、どこにも案内や標識などはなく、どちらに向かっていいのかわからない。。ひたすら上に向かうが、行き止まりになったり、斜面が急すぎて先に進めなかったり。

そんなこんなを数回繰り返したらようやく、標識が現れる。
ゲレンデを左側方向に向かっていけばすんなりいけたようだ。

ここから樹林帯に入る。日差しを避けられ、またトレイルがスタートしたことに安堵。
「中央分水嶺高島トレイル」の黄色いテープを発見。
これから何度も目にするであろうテープ。
あまり目印がないと聞いていただけに、このテープを見落とさないようにしなければ。


ブナの多い林の中を歩くのは楽しいですね。
ブナは木肌も灰褐色で明るく、光を透す葉が作り出す木漏れ日も美しいので大好きです。
整備されたトレイルに時おり吹く涼風も気持ち良い。

乗鞍岳北尾根に出ました。
樹林帯を抜けると強い日差しで暑さを感じますが、真夏ではないのでまだ気持ちの良い暑さ。

青い空に映えるピンク色のタニウツギ。
尾根上だけでなく樹林帯にもたくさん咲いています。

常に琵琶湖を眺めながら歩けるのは気持ちいいですね。


12:20乗鞍岳(865M)到着。
展望スポットらしいですが、ここはあまり見晴らしが
良くない。少し進んだ先のほうが良い展望でしたね。

これが日本一の湖
琵琶湖が見えます。やや霞んでいて先まで見えませんが、まるで海のような景色。
あそこにみえる島は「竹生島(ちくぶしま)」。
次回は琵琶湖でカヤック旅をしたいですね。

野坂岳付近には電波塔が多数。
ここは展望も良く、3人パーティの登山者にも遭遇。


気持ちいい登山道が続きます。

いったん車道に出てからまた、登山道に入り、ふたたびブナ林。
鉄塔のある芦原岳(842M)を往復。
このあたりは常に上に高圧線とその鉄塔が目に入る。見た目は良くないが現在地の把握やルートの確認に便利。



1日目の寝床 黒河峠
14:30本日の幕営予定地「黒河峠」に到着しました。
ここはトレイル上、唯一トイレもある場所です。
しかも携帯電話も通じるようです。(ドコモのみ!)

初日は行動時間5時間半。
まだまだ余力はあるが、今日はこの快適なテン場で休むことにしよう。

今回もザックは「パーゴワークス カーゴ40」荷物は鈴鹿のときとほぼ同じだが変更点は
寝袋3シーズン用→夏用+SOLのビヴィ
ダウンジャケット→化繊中綿ベスト
タープ→テント
ベースウェイトはやや軽くなって7キロぐらいだが、4泊5日の食料があるので前回より重く感じる。
水、食料込みで11~12キロくらいにはなっているかもしれないな。

早速、テントを設営。
当初はタープの予定でしたが、今回はダニや虫が多いとのことで、テントに変更。
テラノヴァ レーサーフォトン1。
今回始めての使用で最初は手間取るが、構造を把握すると簡単ですね。非自立式ですが、タープやツエルトと比べても簡単に設営できた。

水場もあるはずですが、どこにも案内などはなく見当たらない。
公式マップにか記入があるのでコンパスで方向を調べ、水の音を頼りに探すと5分ほど離れた林道のわきに見つかった。
本日の夕食と明日の行動に向けてたっぷりと補充。
ついでに頭と顔も洗い、更に体も濡らした手ぬぐいで汗をふく。気持ちいい。
これから4日間もお風呂に入れないわけだから、なるべく体は清潔に保っておかなければなりません。(帰りの電車でひんしゅくですから・・・)

夕食まで時間があったのでハーブティーを飲みながら読書。
何気ないことですが、大自然の中でのこんな時間は大切にしたいですね。

夕食は棒ラーメンとサラダです。
棒ラーメンには炒り大豆と乾燥の大根葉を入れて煮込む。
大豆がホクホクになり、「ウマイ!」
サラダは切干大根と干し海草を水で戻したものをマヨネーズで和えただけのものだが、これも味のアクセントになり美味い!
ドスッ、ドスッ
夜中、テントのほど近くを歩く足音が。。。
鳴き声も・。。。どうやら鹿のようです。
高島トレイル 2日目 5月30日
4:00起床。
朝食は軽量化を軸に雑誌や本などのアイデアを取り入れたりしたオリジナルメニュー。
炒り玄米に乾燥野菜、昆布、梅などを混ぜたものに
お湯を入れただけの簡単メニュー
アルファ米と違い炒り玄米はなかなかやわらかくならず、
味は良かったのですが食感が悪く、改良の余地ありでした。

撤収して5:30出発
赤阪山方面に向かいます。

朝のこの時間の山歩きは気持ちいいですね。


樹林帯はまだ薄暗いですが、次第に光が差し込んできた。



三国山への分岐に荷物をデポして三国山(873M)を往復。
残念ながらあまり展望はよくありません。
標識だけ撮影!

ハゲ?
少し歩くとに荒々しい岩肌が現れます。
7:40「明王の禿(みょうおうのはげ)に到着。急にアルペン的な雰囲気でなかなか面白い。

少し樹林帯に飽きていたのでテンションが上がる。


20分ほど歩くと「赤坂山」(823M)の山頂に到着
ここは周りにさえぎるものもなく、気持ちのいい場所。
ここで少々休憩することに。

琵琶湖、若狭湾など360度の展望を楽しみ下り始める。

するとルート上に蛇!
あやうく踏みつけそうになりました。
興味本位で木の枝で頭部をおさえると「シャー」と音を出して尻尾を小刻みに動かしていました。
これはマムシのようですね。
踏みつけなく良かったです(汗)

粟柄越(あわがらごえ)通過
ここはマキノ高原へ下山できる分岐です。

ときどきこんな白い花が咲いていました。
調べた結果「タンナサワフタギ」という花のようです。

多少のアップダウンはあるものの、気持ちの良い尾根歩きが続く。

眼下にはマキノ高原。田んぼの真ん中には有名なメタセコイア並木があるのが見える。

なんとも寒そうな名前の場所に到着しました。
「寒風」
予めマップを見ていたときから、寒がりの僕はこの名前にややビビッていましたが、今日は快晴、無風!最高に気持ちよく暖かい場所。
もっともここの尾根はさえぎるものがなく、風が吹いたら吹きさらしになるのでしょうね。


若狭湾も見える!?
10:00大谷山(813M)
靄がかかっているのが残念ですが、ここでも琵琶湖や若狭湾
が見えます。



大谷山から下ると樹林帯に入り、再びブナ林に。

オオイワカガミ

少しすると林道に出る。
10:50「抜土」(ぬけど)に到着

ここも黒河峠同様、水場もあり広いスペースありで幕営場には最適。
水場があるので、水をたっぷり補充してここでも汗をかいた頭と体を洗う。
気持ちいい~!
今日もここであるくのを止めてテントを設営したいところだが、ここで少しでも進んでおかないと、後半がキツクなってしまう、ということで頑張って先に進むことに。
といっても今日もすでに5時間歩き通し。。。
疲れたし、暑いしで大休止。
楽チンな休憩はあっと言う間に時間が経ってしまう。
そろそろ出発しなければと、1時間後11:50出発

抜土からは急な登り。が続きます。
欲張って水を目一杯補充したので、ザックの重さはプラス2キロ以上は増えているでしょう。
一瞬あまりの重さに水を捨てようかとも思いましたが、
この先は水坂峠まで17キロ以上水場がないので
仕方がないということで。。。
登りはきついですが、ここもブナの林がずっと続きます。
それにしても色々な形のブナの木があります。

よく雪の多い地方のブナがこんな形になっているのを見ますが
ここも結構雪が多いということですね。
ここでは沢山の鹿に出会う。
「ピィー」という声がしたかと思うとけたたましい足音を立てて
走り去る鹿の群れ(2~4匹)に何度も遭遇。中には鹿と同時にサルが逃げていくときもある。
一方、人間にはなかなか出会わず大御影山の手前で久しぶりに登山者(ソロ、4人パーティー)にも遭遇。(この後は3日間誰一人会わず。人、いな過ぎ。。。)

13:30 抜土から高度400Mほど稼いで大御影山の到着。
大御影山からは、なだらかな登り下りが続きます。

15:00そろそろ今日の寝場所を探さねば。。。
地図を見て、なるべく等高線が込み合っていない開けた場所、それでいて風の通り道ではない所はないかということで、ある程度検討をつけたのがこの先にいくつかある。

ピーク889M付近と高島トレイル最高峰「三重ヶ嶽」付近。
更にその先の峠「水谷別れ」

15:30 昼間は快晴で無風だった天気も雲が出てきて、風が出てきた。そろそろ決めないといけないと歩きながら探すが、やはり稜線上はどこも風が抜けるのと平坦な場所がない。
16:00正面に三重ヶ嶽と思しきピークが見えた。あの当たりなら平坦な場所がありそうかな~
16:30風も強くなり、薄暗くなってきた。
2日目の寝床 三重ヶ嶽付近
三重ヶ嶽へ看板がある先の林の中、

地図で確認したとおり平坦な場所になっていたのでココに設営しよう。
風が抜けるのでなるべく大木の陰を選び、地面をならし設営完了。

17:00シート、マットを敷いて、荷物を入れる。
寝袋を広げ、寝床をつくり、ほっと一息。
おおげさだが今日も無事に歩けたことに安堵する瞬間。

今日の夕食はクスクス。ドライトマトや乾燥野菜をミックスしたオリジナルだが、なんだかぼやけた味になってしまった。

今日はバテた。明日も長い行動時間。
早く眠ることにしよう。
Zzzzz・・・・・・・・・
コメント