裏剱ルートを歩く

山旅

室堂から出発して、剱沢雪渓を下り、仙人新道、雲切新道を歩き、欅平まで向かうルート。

山頂を踏まない山行でしたが、変化に富んだとても「旅感」を感じさせる山旅となりました。

9/17(月) 1日目

高速バスで富山駅に到着~

JR富山駅前のバスターミナルから隣の電鉄富山駅に徒歩移動。

2両編成の車両に乗り込みます。

これで立山駅に向かいます。

立山駅から更にケーブルカー、バスを乗り継ぎやっと到着。

立山黒部アルペンルートの室堂駅。

時刻は13:50 遠かった。。。

室堂駅は平日にも関わらず観光客が多い。

山岳情報を確認。

室堂の天気はくもり、しかも気温は10℃?!

駅から外に出るとガスで真っ白。

室堂名物、絶景の山々はまったく見えず。

とはいえ雨が降っていないだけいいや。

今日の目的地、雷鳥沢キャンプ場に向けてしゅっぱ~つ!

しかし歩いて間もなくポツポツと・・・

次第に霧雨になり、みくりが池が見えた頃には本降りに。

かぶったフードのひさしから雨が滴り落ちる。

雨の中でも観光客がチラホラと。晴れていればきっと綺麗なんだろうな。

15:40 雷鳥沢キャンプ場に到着。

受付をしてすぐテント場へ。

ドシャ降りの中での急いで設営.

濡れた装備をいれたらテント内や装備がびしょ濡れになってしまった。パックタオルでテントや装備の水気を吸いとり、外で絞るのを繰り返す。マットを敷いてテント内に入るとやっと一安心。

今日の寝場所ができてほっとする。

本降りの雨。パスタの夕食を作っていると雨の音が止んだ。

外を見ると晴れ間が見える。

せっかくなので外に出て景色を見ながら夕食。

見ると他のテントの人達も外に出て辺りの景色を楽しんでいる様子。

食後のオヤツはお汁粉。

栗羊羹に水を加えバーナーで煮立たせながら溶かしたら薄切りモチをいれて出来上がり。

見た目は?だが、これがウマイ。アンコ好きにはたまらない。

草木の色も黄や茶、時々赤があり紅葉している。

明日の行動食用にサンドイッチを作る。

キャベツ、サラミ、ゴーダチーズをパンにはさみラップで巻いておく。

7月下旬に来たときには数え切れないほどたくさんあったテントも今日は10張りぐらいか。

気温は夜が更けるに従いグングン下降。19時で9度。寒い。

あるものを全て着込みシュラフにもぐりこむが夏用シュラフとカバーだけでは、特に足元が寒い。シュラフの中で中綿ベストを履き(?)カバーの上からとドライバッグ同時に履いて寝る。

それでも寒さをマットの薄さから良く眠れず。寒さからか寝ていたら足が攣った。

朝は冷え込んだ。

9/18(火) 2日目

3時ごろ時計の温度計をみると6度。

星がすごい。天の川やいくつもの流れ星も見える。

素麺をトマトスープで煮込んで乾燥野菜を粉チーズをかけたものを食べたら体が温まってきた。

テントの撤収。びしょ濡れのため、インナーテントとフライシートを別にスタッフバッグに入れて早く乾くように外付けする。

5:30出発

寒いのでダウンジャケットやレインなど厚着で出発。

いきなりはじまる急な登りはきついが振り返ると素晴らしい景色。

昨日寝たキャンプ場や地獄谷が次第に朝日に照らされていく。

更に太陽は背中も暖める。暑い。一枚また一枚と着ているものを脱ぐ。

剱御前小舎到着。

ガスで曇っていたが剱沢キャンプ場に向かうと晴れてきた。

剱岳が目の前にドーン。

久しぶりの剱岳。晴れていて最高の展望。

8時 剱沢キャンプ場到着。

平日だがテントがたくさんある。雨でもここは人気のキャンプ場なのだろう。

テント受付の建物に隣接している山岳救助隊の派出所で、これから向かう剱沢雪渓の状況を聞いておく。

剱澤小屋には荷揚げのヘリが飛んできた。

吊り下げた荷物を降ろしている。

そのヘリが去った後も度々ヘリの音が聞こえる。

いずれも山小屋に荷物を届ける荷揚げ用のヘリのようだ。

きっと昨日までの連休で山小屋が売れた食材や燃料などを大量発注したのかな。

小屋からはガレ場を沢に向かって下る。

                                    下って振り返ったところ

雪渓が見えた。日本三大雪渓のひとつ剱沢雪渓だ。

上部はかなり崩落しており、雪渓の上を歩ける状態ではない。 

派出所のアドバイスどおり巻き道を歩く。

巻き道だけあり、アップダウンが多く崩れやすい道は歩きづらい。しかも陽射しが強く、今朝の寒さがウソのようだ。

大岩が目印の平蔵谷出合から雪渓に下りる。

平蔵谷を見上げてみる。

アイゼンを装着。今回の為に新調した軽アイゼン。

雪渓は急な斜面もあるが滑らない。安心して歩ける。

上部のように崩落箇所は無さそうだが、クラックはそこかしこにあり、避けながら歩くが、谷を横切っていて避けられないクラックもある。

覗くと底が見えずなかなか深そうだ。

またぐのには遠いので思い切ってジャンプ!

その後も緊張する場所が続く。

だいぶ崩落個所がありそうだ。知らずに歩いていたら雪渓を踏み抜いて極寒の川に落ちてしまうだろう。

11時 真砂沢ロッジに到着。やれやれ。緊張が解ける。

ロッジではこの先のルートの情報を得たらすぐに出発する。

河原の気持ちよい場所にでたので昼食。昨日作っておいたサラミチーズサンドを食べる。

その後、川伝いの道に出る。標高を下げたことで気温が高くなってきた。

陽射しも強く暑い。。。

あまりの暑さに川の清冽な流れに飛び込みたくなる。

河原の道はルートがわかりづらい。

川沿いの岩をへつるように歩き、渓流釣りにみたいな感じになってきたなあと思っていたら、赤テープやペンキもいつの間にか見失なっていた。戻ってルートに復帰。

12時半 二股吊橋。3人パーティが休憩中。久しぶりの登山者だ。ボクとは逆ルートのようだ。

ここからは川から離れての急な登り。

剱沢キャンプ場から川沿いに谷をひたすら下ってきたがここから一気に登るようだ。キツイ、暑い。

左上を見上げると裏剱の展望。三の窓雪渓が望める。

一気に高度を上げる急登。さっきまでいた川が随分と遠くなった。

池ノ平小屋は満室らしい。

15:00 池ノ平小屋到着。

お風呂もあるようだ。意外!

小屋から少し高台にあるテント場は少々狭いがなかなか良い感じの場所だ。

テントはボクを含めて3張。

皆ソロで来ている人。

1人は軽量テントにトレイルランニングシューズを履いたUL(ウルトラライト)スタイルの人。年は40代後半。

この人は動きがスマートだ。歩くのも速いし(ここにくる途中にあっさり抜かれた)、ザックも小さくてコンパクト。余計なモノはもっていないのかと思いきやダウンパンツやコンパクトなチェアも持っている。

もう1人はボクと同じエアライズ2に60~70Lザック。シューズやウェアなどもトラディショナルなスタイル。50代後半。最初話し声がするので相手がいるのかと思ったら独り言だった。

テントの設営をするが昨日の雨でまだびしょ濡れだ。

風にあてれば夜までには乾くだろう。

今回は数年ぶりにトレッキングシューズで歩いたのだが、下りでつま先が痛くて歩くのが辛かった。

見てみると親指のマメがやぶれていた。かなり痛い。

初日の雨のときから内部に水が浸入してきているようで足が濡れる。

気のせいかとも思ったが、今日も川の渡渉などで内部が濡れてしまった。それが原因だろう。もうこのシューズは履けないな。

絆創膏を貼りテーピングで補強する。

疲れた。まずはポカリ粉末を水に溶かし一気飲み。

気に入った羊羹お汁粉でほっと一息。

夕食はオイルサーディンのパスタ。スモークしたオイルサーディンとドライトマトが食欲をそそるl。パルミジャーノチーズをかけたり、クミンをかけてもまた美味しかった。

また明日用のサンドイッチを作る。キャベツ、オイルサーディンと粉チーズをはさむ。

夕食前の芍薬甘草湯とマッサージのおかげか痙攣で飛び起きることもなく静かな夜を過ごせた。

今晩も星空がきれい。

9/19(水) 3日目

3時半起床

昨夜は最低気温12℃ 草の上のテントはふかふかで快適だった。

ULの人はもういなかった。やっぱりスマートな人だ。

朝食をしっかり食べて、テント場から少し下って平ノ池に向かう。

太陽が裏剱の峰々を照らし出す。

水面に雲が映る。

いわし雲が水面に映り込んでいる。

景色が素晴らしく、写真に夢中になっていたら日が高くなってきてしまった。

7時 池ノ平小屋出発。

仙人池ヒュッテには7時半到着。

雑誌の風景写真でもおなじみ仙人池越しの剣岳。

またここでも素晴らしい景色。風もなく仙人池に映り込む逆さ裏剱が素晴らしい。

紅葉にはまだ早いが、天気が良いので素晴らしい景色を見ることが出来た。

一気に高度を下げていく。

昨日キツイ思いをして高度を上げたが今日はまた同じ分高度を下げる。なるほどなかなかハードなコースだ。

先程までの高山の雰囲気も薄れ、谷間の下りが続く。

高度が下がるにつれて気温も上昇。

仙人ダムに到着。人工物をみるとホッとする。

ここからはダム建物内に入る。

登山者がはいっていいのかな?という気分にさせるが、

ちゃんと登山者向けの案内があり

多数の案内表示で迷うことなく誘導してくれる。

更に建物の中枢に入る(ような気分)

映画の世界に入ったような非日常的な空間に出る。この先はどうな光景が広がるのか。。。

普通のドアが現れた。

また細い道を歩く。外の陽射しが入っている。そろそろ出口だろうか。

登山道を交差している水路橋の方向。トロッコが走るレールが敷いてある。ここは立入禁止。

水路橋の反対側(進行方向左側)はすごい湯気。

これがトンネル工事従事者に多くの犠牲を出したと言われる高熱だろう。確かに少しいるだけで全身が熱くなり、息苦しくなるほど。

カメラのレンズは一瞬で曇ってしまうために上手く撮れていない。

※この後、吉村昭の「高熱隧道」を読んだらリアリティがあった。読んでから行くことをお勧めする。

金網越しの外の様子が見えた。

現れた厳重な扉から外に出ると

外に出ました。眩しい。

                                   今出てきた扉を外から見たところ。

関西電力の宿舎がひっそりと立っている。

脇を通過するときに中の様子が見えた。人の姿は見えなかったが、タオルが干してあったりと生活感が垣間見られた。

宿舎の裏から登山道開始。急登が続く。

登りがあらかた終わるとトンネル出現。人が二人並んで歩ける程の幅。

岩場を切り崩した険しい道。歩くのは楽になったが足元には神経を使う。

下りきると阿曾原温泉小屋に到着。

小屋側から見た幕営地はこんな感じ。

受付を済ませてテント設営

靴を脱いで解放感を味わう。雲切新道は体力的にも精神的にも疲れた~。

露天風呂は男女別に時間が決まっている。

夕食前に汗をながしてこよっと!

先客が5~6人いたが、広い湯舟で汗を流して、疲れた体を癒すことができた。

足の豆が痛く、かばう片足にも痛みが出てきた。あと明日一日頑張ってもらわねば。しっかりとマッサージして脚と足裏をケアしておこう。

他の人がいなくなるのを待って撮影。

お湯加減も最高、ただし無防備な裸を狙ってくるアブには注意!

テント内。

夕食はパスタ。サラミ、ケチャップ、打ち豆、ドライトマト、早ゆでパスタ。

9/20(木)4日目

撤収して出発。

小屋からひとしきり高度を上げるとやがて道は平らになる。

長野県名物のみすず飴。優しい味と柔らか食感が、疲れと行動食で荒れた口内に心地よい。

次第に崖を切り崩して作った狭い道になる。

水平歩道という名前だけにこの先に平らな道が続いているのが見える。

右側は切れ落ちた崖。数百メートル下には黒部川が小さく見える。

「黒部に怪我なし」という言葉がある。つまり怪我で済むような生易しいものではないという事。

確かにここから落ちたら絶対助からないだろう。

ルート上には滝もあり、給水もできる。

沢の下に掘られた通路を歩く箇所もある。

垂直の崖を切り崩した道はまだまだ続く。

ここで休憩。名古屋名物の「つけてみそ、かけてみそ」とキャベツ、ナッツをはさんだサンドイッチを食べる。疲れた体にこのあまじょっぱさがいい!

道が細い箇所は丸太で作られた足場を歩く。丸太の隙間から谷底が見えて恐怖感が高まる。

ワイヤーを握る手が汗ばむ。

途中にはこの木道を治している人たちがいた。確かに丸太が新しく、朽ちているような箇所はなかった。関西電力の関係者なのだろうか。安全に歩けるように整備してくれてありがたい。

歩いてきた道を振り返る。それにしてもすごい所に道を作ったものだ。

手掘りのトンネルに入る。

ヘッデン装着。

トンネルを出て振り返る。

水平歩道から谷に向かって下りになる。欅平は近い。

欅平駅に到着。

これが有名なトロッコ列車か~ おもちゃのようなかわいい車両。

トロッコ列車には普通の壁ありと壁無しの車両がある。

もちろん開放された壁無し車両に乗り込む。(こちらのほうが安いのだ)

ベンチシートで乗り心地は悪そうだが、車両は貸し切り。

おお~! 景色をみるなら断然オープン車両だろ! と最初は良かったが、9月の黒部の空気は冷たい。トンネルも多く、次第に寒さに耐えきれなくなりレインを羽織る。

しかも乗っている時間が長く、景色を楽しむより到着が待ち遠しくなった。

宇奈月に到着。いや~寒かった。

ここからまた電鉄富山駅まで長い電車旅。

そして高速バスで名古屋までの長旅。

しかし今回も充実した山旅になった。

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