北アルプス白馬岳の北にある朝日岳。そこから更に北上して終着点は海、日本海という登山ルートがある。
知った時から長らく行ってみたいと思っていたこのルート。
以前住んでいた名古屋からだとあまりにも遠いので、関東に戻ったら行こうと決めていたのだ。
計画を立てて、休みも取れ、ようやく行けることになった。
2022年9月25日から28日まで3泊4日の山旅日記。
一日目 2022年9月25日(日曜日)
5時起床。
外はひんやり、ロンTの上にスコミッシュフーディを羽織る。常磐線で東京駅へ。
東京駅は込んでいて駅弁フェアをやっておりフラりと立ち寄ってみるが、時間があまりないのに気が付き、慌てて中央線で新宿に向かう。

特急乗り場へ、ホームで特急券を買おうと思うが全席指定で完売!?軽くパニックになり駅員を探してが見当たらない。それでも特急券は買えたので、どうにかなるだろうと列車に乗り込む。
指定が完売なら自由席があるのかと探すがない。車内にいた乗務員に聞くとこの列車に自由席はないので指定が満席ならデッキで立っていくか、現状空いている席に座り人が来そうになったら席を空けるのならば大丈夫といわれた。
あずさ5号に乗り込む・・・
まだ空いている席があったので座り、パンを食べる。その後八王子につく前に席から立ちデッキへ。
車内放送でもいっていたが、予想通り大勢の人が乗り込んできた、その後は立川でも大勢が乗り込んできて立っている人も結構いた。さすがは日曜日、しかし席が取れないほど混雑しているとは少し甘く見すぎていた。
約一時間ほど、この荷物で立つのは体に堪えたが小淵沢でほとんどの人が降りたことでやっと座れた。天気の良い日曜日。八ヶ岳、清里は多くの観光客で賑わうのだろう。
ガラガラになったあずさ5号は(8時出発)は1159に南小谷に到着。僕以外には他には誰も降りなかった様子。
大糸線のホームに向かうとすでに列車は待機していた。

1両編成の列車はガラガラかと思ったら席は7割程埋まっていて驚く。ここでも予想外。

30分程電車にゆられて目的地の平岩駅に到着。
そのまま列車から降りると車掌に呼び止められて料金¥240を支払う。
ここは無人駅だったのだ。ちなみにSuicaは使えない。
平岩駅

それにしても腹が減った。
ひたち野うしくからここまで、東京駅か新宿駅あたりで朝食兼昼食のおにぎりやパンでも購入するつもりだったが、バタバタして買うのを忘れてしまったのだ。


当然このこの駅の周りにはコンビニなどはある訳がなく唯一の商店も閉まって(廃業?)いる。
自販機だけはあったので麦茶を購入。

ここから蓮華温泉行きのバスは13:08発。
バスは時間前に到着した。乗り込むと既に乗客が3人。平岩からは僕ともう一人の男性、男性は他の3人と知り合いのような雰囲気で話している。
バスは荷物代込みで1520円。

やがて急勾配の山道に入る。せまくつづら折れの道が続く。
この道は10年ほど前に蓮華温泉から乗せてくれた夫婦の車で下ってきたことを思い出した。
あの時は蓮華温泉に到着したものの、バスがなく(次の出発まで4時間くらいあったのだ)途方にくれていたところ、たまたま見かけたご夫婦に声を掛けたら快く車に乗せてくれたのだ。平岩駅までの3~40分程の距離かなと思い乗せてもらったのだが意外に蓮華温泉からの山道が長かったのを憶えている。しかも結局そのときは駅までではなく、結局駐車している猿倉まで送ってくださったのだ。大阪から来られていてご主人は以前登山が趣味であちこちに登っていたらしいが目の病気でもう登れなくなってしまったと話していた。今頃はどうされているのだろうか。あの時の出逢いに感謝。
この日は日曜だけあって下ってくる車も多く、バスとのすれ違いで何度か立ち往生する場面があり、狭いカーブのところなどでガードレールもない崖の箇所はヒヤヒヤするようなところもあった。
もうすぐ蓮華温泉かと思うころ、道路脇に路駐している車が散見しだしてきて次第にカーブなどに道路が広がっている箇所に路駐が増えだしてきた。
バスが終点の蓮華温泉に到着して驚いた。

駐車場の手前からあふれんばかりの車が駐車しており、停車場にはバス待ちの人も沢山いた。

降車して蓮華温泉のロッジに向かう。
雪倉岳や明日向かう朝日岳が見える。


白馬岳蓮華温泉ロッジ
ロッジの周りにも人、人。
大きなザックにトレッキングシューズを履いた人、小さなベストパックを背負ったトレラン姿の人、温泉で汗を流してきて足元はサンダルでくつろいでいる人等々。皆それぞれが秋晴れの山歩きを楽しんできたようだ。
下山してきた時の安堵感、辛い歩き重い荷物からの解放感、この感じがなんともいえず心地いいんだよなあ。僕はこれから辛い山歩きを始める側だけど、早くその気持ちを味わいたい。

ロッジの中に入り受付。テント代¥1000と温泉代(露天風呂のみ)¥500を支払う。
5~600mほど登山道を進みとキャンプ場に到着。草原上の広い敷地に水場、トイレ、あずまやがあり、誰もおらず貸し切りだった。



設営して腹ごなし(朝からパン1個くらいしかたべていなかったのだ)してから温泉に向かう。


キャンプ場からまたロッジまで戻りそこから山道に入る。
5~10分程登るといくつか露天風呂が現れる。
斜面を登りきると開けた場所に出る。地面のあちこちから湯気がたっているのも見える。
蓮華温泉 入湯!

まずは仙気の湯に入る。
硫黄の香りが強く、湯はやや白濁している。
全然歩いていないけど、いやぁ気持ちいい。

せっかくだから更に一番上にある薬師の湯にいく。

仙気の湯と泉質が違うのか内側の岩は緑がかっているような感じ。水ホースが用意されており温度調整もできるようだ。
先客がいてそこの人と話をする。蓮華から大池の方を回って朝日から下山、天気に恵まれた山行だったらしい。いいなあ。64歳でもうすぐ定年だと言っていた。

気持ちよく入っていると、女性が来て「あの~ほどほどのところでおねがいします」と声をかけてきた。そうだった最上段の薬師の湯はここは女性優先の湯だった。
大慌てで服を着て出る。失礼しました~。
仙気の湯の下の黄金の湯に入り、そこでも先客と話をする。
糸魚川の実家の掃除(雪囲い)に静岡と横浜から来た兄弟だった。もう誰も住んでいないが定期的に家や庭の手入れにきているそう。
糸魚川大火事の話になったが、かつての住民にとってはかなり辛い出来事だったんだろうな。

汗を流してすっきりしたら、また急斜面を下山。林道をてくてく歩いてキャンプ場に向かう。
いわし雲が広がっていて天候が崩れそうな予感。

テント場に戻り、食事の支度、米を0.7合くらい炊き、サンマ蒲焼缶詰とランチョンミート缶詰、マッシュポテト、玉ねぎ(生)。ウイスキーお湯割りとなかなか美味しい夕食だった。

昼間は澄み渡った晴天で山々が見通せた。
夜も満点の星空かと期待したが全くみえず、しかも雨がパラついてきた。
二日目 9月26日(月曜日)

3時起床。フリーズドライをお湯で少し煮てフリーズドライの味噌汁をいれて食べる。
5時出発。昨晩の雨は止んでいた。
まだ日の出前、真っ暗な中歩いているとヘッドライトの灯りが前方に見える。小屋から出発した人だろうか。
やがて追いつく。地面にうずくまり様子が変だなと思ったらヘッドランプの電池切れらしく真っ暗な中でスマホの灯りを頼りに電池交換をしようとしていたので、照らしてあげる。
その間少し話をすると同じ朝日岳に向かうらしい。

湿原地帯に出る。「兵馬ノ平」。木道が設置されており歩きやすい。
少し明るくなってきた。

湿原を過ぎると滑りやすい急な下り。楽で良いがその後登りが待っていると思うとあまり喜べない。
周りが開けたら川が現れた。立派な鉄橋が架かっている。


橋を2本渡ると登りが本格的に始まる。

日が昇り青空が見えてきた。





カモシカ坂は急坂とあったがそれ程ではなく割とスムーズ。樹林帯も抜けて視界が広がりきついながらも山歩きの醍醐味を感じる瞬間。


花園三角点に到着。ここで一休み。
山と高原地図では水場マークがあったが、発見できなかった。

五輪尾根
五輪尾根。歩きやすく気持ちよい尾根歩き。
水場が多く花が多い場所としても有名だ。

青緑がかった綺麗な岩石を発見。
糸魚川では「ヒスイ海岸」という翡翠が採れた海岸もあるし、特徴的な地質が存在する地域として「糸魚川ジオパーク」として認定されているほどの場所だ。
もしかしたら翡翠?まさかね。

登山を長くやっていると、山頂を目指すことだけでなく、草木や花々、更に岩石などにも興味を持つようになってきている。
次から次に知りたいことや覚えたいことが増えてくる。一生かかっても飽きないだろうな。

五輪の森の標柱発見。

五輪尾根は後半、尾根をトラバースする箇所もある。






紅葉して景色を彩っている。
一休みして息を整える。
振り返ると、右手の山々は雪倉岳だろうか。その奥はおそらく白馬乗鞍岳。
雲海が見え、随分と登ってきたことを実感する。

思ったより花は残っている。夏が長かったからか紅葉は遅れているらしい。







吹上のコルに到着。
標識には栂海新道の文字。お~! やっとここまで来た。

峠の向こうは水平線。うっすらとだが海が見える。
明日から向かう栂海新道の終点、日本海だ!

栂海新道の起点を記す金属板があり気持ちも高ぶる。

登ってきた方角を振り返る。

朝日岳まであと少し。



まもなく朝日岳山頂に到着。

山頂は最高の展望。白馬や剱、別山等も見える。

続々と登山者もやってくる。
妙齢の女性2人は福岡からとのことだったが、とにかく明るく元気。相当登山しているようで百名山はほぼ行ったとのこと。確かに比較的地味なこの山に福岡から来るくらいだから相当な山好きで経験もありそうだ。
写真を撮ってもらったがポーズがつまらないと言われて撮り直ししたのがコチラ。

その後も数人のグループやソロの人も登ってきた。

山頂から下って小屋に向かう。

木道が整備されて歩きやすい。

尾根の先に朝日小屋が見えた。ここからは岩場もある狭くて急な下り。

左は水平道。雪倉岳、その先白馬岳に向かう道。

大きな三角屋根が見えた。

朝日小屋
朝日小屋は多くの人で賑わっていた。
小屋の人に聞くと20人ほど。数日前の週末は40人ほどが泊まったらしい。

紅葉は例年より遅めだが、ここ数日の冷え込みで進んだとのこと。
コロナ感染対策の為、外で宿泊受付をしていた。テント泊代金¥2000支払う。

木道より左側はキャンプ場。

設営を終えて一休み。ストーブで沸かしたお湯に行動食の羊羹をつぶしながら溶かして、薄切り餅をいれた簡易お汁粉を食べる。
大勢いた人々は皆小屋泊りのようで、テント設営しているのは僕だけ。広いテント場は貸し切りだった。

水汲みにいったらベンチにお弁当が置いてきぼりになっていた。小屋に届けに行くとちょうど出てきた女性が当人だったようで渡すことができた。
ついでにちらっと小屋をのぞく。丁度夕食時で奥の食堂に皆が集まっていた。
「いただきまあす」という声が聞こえて、皆で一斉に食事をしている様子だ。何かアットホームな雰囲気が感じられた。

夕ご飯の写真もあったが、食事も美味しそうだし今度は小屋にも泊まってみたい。

テントに戻って夕食を作る。
こちらの夕食はパスタ。ツナと玉ねぎを痛めて甘味噌(つけてみそかけてみそ)を入れる。そこに茹でたパスタ。ナッツも入れて思ったより美味しくできた。

日の入りを見るために外に出て北又小屋方面に向かう。

日本海が見えた。小屋泊の3人の男性もいて話をする。

2人は千葉からでそのうち1人は同じ栂海新道、もしタイミングがあえば帰りのタクシーを一緒にする話も出た。

残念ながら雲が多くてはっきりとした夕日は見ることが出来なかった。

夜は星が綺麗に見え流れ星も見ることができた。
三日目 9月27日(火曜日)

3時起床。
昨日と同じオートミール味噌汁を食べ、トイレを済ませて水を補給。
5時出発。小屋も電気が点いている。
小屋泊まりの4人組(男1女3)もちょうど出るところだったので先に行かせる。少し小雨が降っていたのでレインを着用。
ガスが多めでヘッドランプの灯りが乱反射して道が見えづらい。それでもやがてガスが晴れてきて振り返る朝日小屋も周りの景色も見えやすくなった。
狭くて急な登りを終えると歩きやすい木道になる。
雨も上がり辺りも明るくなったが太陽は雲に隠れていた。


朝日岳山頂に到着。
山頂には先行した4人も休んでいた。聞くとやはり同じ栂海新道を歩くようだ。元気な女性3人と冷静な男性1人という組み合わせだが仲良い雰囲気だ。

全体に靄がかかっており、日の出に輝く辺りの峰々が見られないのが残念。




先行した4人が「吹上げのコル」の昨日みた金属板の前で「日本海へ出発~!」とノリノリで向かっていった。いいなあ楽しそうで、いつも一人で歩いているけどそんな登山も楽しそうだなと思った。

いざ栂海新道へ
「吹上げのコル」の看板。
ここからいよいよ栂海新道が始まる。日本海を目指すのだ。



長栂山へは登り基調だが歩きやすい道。景色も良く少し紅葉している。
しかしガスっており冴えない景色、雨も降ったりやんだりの繰り返しでレインも脱げない。



池塘が点在する湿原地帯で晴れていれば綺麗な場所だろう。



アヤメ平で4人組ともう一人昨日の男性がいた。
下り基調になり樹林帯に入る。湿原、草原状のところもあり花もまだ咲いている。晴れていればきれいなんだろうなあと思う。登り切って黒岩山につくと4人組がいた。4人いて、1人の僕とあまり変わりないペースということは皆健脚なグループなのだろう。



細かな起伏を繰り返しての尾根歩き。きついが言われるほどのことではない。


晴れていて花や紅葉の時期には素晴らしい景色だと思う道が続く。




黒岩平。
文字通り平らでテント設営には絶好の場所に見える。禁止と書いてあるからきっと張っちゃう人がいたんだろうな。




黒岩山に到着。

上手く溶接(?)で字がくりぬかれている。木製の看板と違い風雨に強そうだ。







サワガニ山、面白い山名。この道を作った山岳会の名前が由来らしい。
また栂海新道一帯がそうだが金属に溶接で穴を空けたプレートも珍しい。
字体もユーモラスだ。



天気は雨が降ったりやんだり。本降りになることもあり雨具が脱げない。バックパックもずぶぬれ。防水対策に落ち度がないか心配だ。

道路が崩落しており、トラロープが張られており、新しい道が作られていた。

結構両側が切れ落ちているようだ。ガスが濃くて周りの景色が見えないがどうなっているんだろう。



北俣ノ水場に到着。4人組のうち1人がいて少し話をする。彼らは埼玉3人、東京1人からきたとのこと。
山荘手前最後の水場とのことでペットボトルなども総動員して4Lの水を汲む。





水場から小屋まですぐかと思ったら急な坂が続きキツイ。思ったより時間がかかる。
ヤセ尾根に出る。霧も少し晴れて高度感がある。
足を滑らせて滑落したら大事になってしまう場所だ。

尾根伝いの前方に4人組が見えた。やがて山頂についたらしい4人組のうち1人が「ヤッホー」と叫んだかと思ったら、「お兄さーん」と続けて叫んだ声がして、しかもこちらに向かって手を降っていたので僕に叫んでいるのだと気が付いた。他の3人も手を振っており、驚きながら手を振り返した。
良くわからないが何か甘酸っぱい気持ちになってしまった。ヤッホーと叫び返すべきだったのだろう。追いついてから「ヤッホーって聞こえました?」と問われた。男性からは「すみません、付き合っていただいて」とも言われた。どういう関係の4人組なんだろう。
こちらも山頂に到着。



この栂海新道を拓いた小野建さんの碑があった。

栂海山荘
栂海山荘に到着。やれやれきつかった。

本降りの中、とりあえず山荘内に駆け込む。

小屋で雨宿りをしつつテント設営のタイミングを図る。

山荘内はこんな感じ。2階もあり結構広い。

止んだかなと思ってもそのすぐ後にはまた降り出す。しかも本降りになるこもある。
今日一日こんな天候だったが夕方になっても変わらずなかなか良いタイミングが来ない。

降ったりやんだりをやり過ごすこと10回ぐらい。止んでいる時間が少し長いかなと感じたので様子を見計らって設営。しかしまたいつ雨がふるかもしれないので急いで設営。
しかし間に合わずインナーテントを設営中に降られる。濡れながらもフライシートをかぶせて何とか設営成功。テント内に潜り込む。その後も降ったりやんだりは続く。
小屋前に広場から茂みを挟んだところにトイレがある。見て驚いた。男女兼用、大小兼用ののようなのだが、形は滑り台式。用を足したものが下に滑り落ちていく仕組み。
今までに見たこともない強烈な印象のタイプだった。

夕食は鯖缶の炊き込みご飯、玉ねぎのソテー、マッシュポテト。

四日目 9月29日(水曜日)
3時頃出発。本降りの雨。真っ暗な中、ヘッドランプの灯りを頼りに歩きだす。

山荘からはまもなく急坂を下る。暗くてルートもわかりづらい上に道にも水が流れておりぬかるんでいて滑りやすくて恐い。








なんとか避難小屋に到着。辺りが明るくなってきた。小屋の中で男性が休んでいた。少し話をしたあと、先に行く。帰りの方法を話した方が良かったかもしれない。



急な下りが続く。しかも降り続く雨の影響で道はぬかるんでいる箇所も多く歩きづらい。

この急な下りを登ってくる人にあった。60歳以上でかなりの荷物(70~80l)だ。下りでもキツイくらいの激坂。とてもじゃないがこのコースを逆から行く気にはならないし、自分があの年の時に出来るかも自信がない。


標高を下げたことにより周りの樹々もますます背が高くなる。そして徐々に気温も上昇。
暑い。キツイ。

道路に出た。そろそろ下界が近い雰囲気?!





あとは下り一辺倒だと思っていたが、細かなアップダウンを繰り返す。
体力を奪われる。

再度、道路に出るがまた山道に入る。なかなか楽をさせてくれない(疲)

暑さと疲労で休む頻度が増える。


ときおり視界が開けた場所に出ると海が見えてゴールが近づいているのがわかる。しかしすぐそこに見える海まで遠く時間がかかる。


また道路に出た。目の前には親不知観光ホテル。やっと親不知に到着だ。

栂海新道登山口の標柱の前で万歳ポーズ。

栂海新道起点の看板がある道路を渡り公衆トイレで溜まっていたものを出す。スッキリ。

親不知観光ホテルの右手から階段を下り、いよいよ日本海に向かう。

左手には親不知トンネル。この先には何があるんだろう。気になる。

そして海へ。長い階段を下る。
日本海へ

日本海に到着。
やはり日本海。太平洋とはまた違う雰囲気。砂も黒く、拳大の大きさの石で敷きつめられており裸足で歩いたら痛い。

荷物を置き海に入る。感慨にふける。


記念にパシャリ。

景色をみたり写真をとったりしているとソロ男性が到着した。
撮影を頼まれた。彼は栂海新道のTシャツに着替えて海でポーズ。この為にTシャツを用意していたんだ。


降りてきた階段を戻り、真っ暗な親不知トンネルを歩く。意外と長くて途中でヘッドランプをつける。トンネルを出て更に上に戻る途中の展望台付近に像を発見。
「誰?」と思ったらウォルターウエストン! 日本アルプスの名付け親にして日本近代登山の父。
思わぬ出会いに感動。興味の赴くままぶらぶらしてみて良かった。


親不知観光ホテルに戻ると先ほどの男性はすでに戻っていた。
タクシーを予約してあるとの事で便乗させてもらうことにした。タクシーで温泉に向かい運賃¥1700のうち¥700支払い風呂へ。
山の話などをする。千葉の四街道市から来た男性は、妻は山の道具は一切片付けしてくれないから、これから帰って自分でやらなければならないから結構大変なんだよ。と言っていた。
あと数ヶ月で定年だと少し淋しそうだった。
風呂を出て駅まで歩く。ホームで電車を待っていたら、自販機のコーラを買ってくれた。お礼を言って飲む。コーラの冷たさが火照った体に、甘さが疲れに、男性の優しさが身に沁みる。

彼は新幹線なので糸魚川に向かうが、僕は海岸でテントを張ろうと思ったので目星を付けた海岸のそばの駅で下りる。お礼を言って別れる。名前も聞かなかったけど良い人だった。

さあこれからどうしよう。まず海に一番近いと思われる青海駅で下車。

海に向かって歩く。広い海岸に出たので、人目につかないところを探して歩く。
暗くなりかけでようやく場所を決めて設営。

設営、セッティングしてから歩いて近くのセブンイレブンへ。食べたいもの飲みたいものを買う。夜は1人宴会。
翌朝、撤収して駅へ。途中の和菓子店で「栂海新道」という名のお菓子をひとつ買って電車に乗り込む。大糸線で松本駅まで行き、高速バスで新宿経由で帰宅。


念願だった栂海新道。
朝日岳まで花と水に恵まれた気持ちの良い尾根歩き。栂海新道に入ってからは湿原や池塘、木道歩き、そしてヤセ尾根歩き、そして日本海までの樹林帯歩きと変化に富んだ登山道。そして海にゴールするというエンディングはなかなかエモーショナルなルートだった。
登る季節だが、真夏だと朝日岳付近は快適でも下山中は暑さとの闘いになるので、今回のように9月末か雪が降る前くらいまでが良さそうだ。
今回はあまり天気に恵まれなかったので、もう少し良い天気の時に再度挑戦して、更に最後は親不知観光ホテルに泊まって海鮮尽くしと行きたい!
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